料理人という仕事から学ぶ
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飲食店は開業から3年以内に70%が廃業するといういわれているほど
生き残るのが難しい業種です。逆に開業率が17%ともっとも開業しやすい
業種の一つでもあります。
そんな中で飲食店で独立して成功する方法を「料理人という仕事」
から読み解いてみました。
エリックサウスとは
2011年東京八重洲創業の南インド料理専門店で、現在、渋谷、永田町、高円寺、
他通販を展開するお店です。
料理人という仕事を読むべき人
学校を卒業して調理専門学校へ進学しようとしている人。必読。
飲食店として独立しようとしている人。必読。
独立しないまでも飲食の道に進もうかと思っている人。必読。
とにかく、飲食のお店の関係者は必読です。
高確率で飲食店として成功する方法
それはずばり
「名店、高級店で修行して独立する」
これが成功への一番の近道です。
ミシュラン星のシェフが独立。
高級料理〇〇の料理長が独立。
だと箔もつき、オープン前から話題となることが多いですが、
誰も知らないようなお店で修行して独立しても、スタートダッシュから
周回の差がついているようなもので大変厳しい。
なので調理学校を卒業して就職する際、なるべく名店、高級店に就職して
から独立するのが成功の近道になります。
「名店、高級店で修行して独立する」もう一つの理由
それは
上から下には簡単に行けるが、下から上にはなかなか行けない。
一からやり直すぐらい大変。
学びも同じ。
名店、高級店の料理を手ごろな価格帯で展開すると成功の確率は上がる。
これをチェーン展開して成功したのが俺のフレンチ。
安い居酒屋が高級店を展開して成功する例はあまりないですが
高級店がリーズナブルなお店を展開して成功する例はよくあります。
この本には書かれていないですが、安い価格帯で勝負すると
コンビニ、大手飲食などいわゆる企業に個人が挑んで
勝てる見込みはほぼありません。絶対負けです。
名店、高級店でもどんなジャンルに就職したらいいのか?
次に出てくる疑問は、名店、高級店でもどんなジャンルに就職したらいいのか?
ということになりますが、それは
より汎用性の高い、和食、中華、イタリアン、フレンチなどの
名店に務めると料理そのものに汎用性が高いため、つぶしがききやすい。
となります。
自分自身が「ラーメン」「カレー」「焼き鳥」などの確固たる意志がない場合は、汎用性の高いジャンルを選ぶ方がのちののちのためになるという
理由なのです。汎用性の高いジャンルの料理を学んだあと、個別の料理を作ることは比較的容易ですが、ラーメン店、カレー店、焼き鳥店などの専門料理から和食、イタリアン、フレンチなどを作るのが難しいというのは、
想像に難くないと思います。
名店、有名店に就職したら?
意識するのは「手の早さ」です。
「手が早い」ということは仕事が早いということであり、料理だけでなく
普通の仕事においても評価は同じです。
日本人はなぜか、仕事が遅い=丁寧と評価される場合が多いですが、
仕事が遅くて評価されることはまずありません。
また飲食店は、人が生産性に占める割合が高く、一人当たりの生産性が
利益にものすごく反映します。
昨今、パワハラやいじめ問題などで職場環境はずいぶんと改善されましたが
逆に言うと、自分で成長しようと思わないと、手が早くならないまま、
月日が経ってしまうのです。
手の早さを学んだら?
プロとアマの違いは再現性。大事なのは修行。
ひと昔、料理の修行といえば、秘伝のレシピ、秘伝の技術を学ぶため。
という認識でした。
今は、レシピや技術が次々と公開され秘伝を学ぶために修行する。
という認識が薄れてきたので、修行不要論なども飛び出すわけですが
それでも著者が修行する必要性を語っています。
それは、
美味しい料理を同じ品質で大量に作り続けるための経験の物量。
が一つ。
もっとも重要なことは、日々生じるトラブルの処し方を学ぶ。
ということです。
お客様トラブル、業者さんへの接し方、機器の故障など、
日常とはトラブルの連続です。
独立する前に勉強すること
本に書かれてはいませんが、儲けの構造とお金の管理です。
儲けの構造とお金の管理がきちんとできていれば、大体大丈夫。
最後に
管理人は、大学時代、本格的に茶道をやりこんで
最近は、仕事の関係でテーブル茶道をたまに行います。
テーブル茶道を学ぶとき、もちろん段階はありますが
1回で学ぶのは終わりました。それは道具の置き方と
テーブル茶道をどう解釈するか?という問題だけだったからです。
テーブル茶道→茶道は極めて難しいですが
茶道→テーブル茶道の道は極めて簡単です。
これから料理人を目指す皆さん、ぜひ一流店で学んで
失敗の確立を大幅に減らしてから、独自の料理を築いていってください。
食べることが何より大好きな一員として楽しみにしております。
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